テレビや雑誌で話題の「ガラクトオリゴ糖」!人気の理由と効果について

「ガラクトオリゴ糖」という言葉を聞いたことはありますか?今、よくテレビや雑誌で話題になっているので、例えば「ガラクトオリゴ糖入りヨーグルト」などがありますが、実際に購入された方もいるかもしれませんね。

ただ、「オリゴ糖」は聞いたことあるけど、「ガラクトオリゴ糖」は知らない、という方もいらっしゃるかもれません。ではそもそもオリゴ糖とはどんなものなのでしょうか?

オリゴ糖とは?

まず、オリゴ糖について説明する前に、「糖」についてお伝えしておきたいと思います。「糖」といえば「砂糖」の糖を連想しがちですが、お米に含まれている「でんぷん」も糖の一種です。

そして糖によって人間のエネルギーが作られ、そのエネルギーによって人は活動ができるため、糖は私達にとってエネルギー源として欠かせないものなのです。

そして「オリゴ糖」も「でんぷん」や「ブドウ糖」と同じように、人間のエネルギー源になるのですが、「オリゴ」は何を意味するのでしょうか?実は「オリゴ」にはギリシャ語で「少ない」という意味があります。なぜこのような名前がついているのでしょうか。

これには糖の数が関係していて、糖は、1個の糖から成り立つ「単糖」、単糖が2~10個結合した「オリゴ糖」、それより多くの単糖が結合した「多糖類」と分類することができます。

オリゴ糖は、少ない数の「単糖が結合」していることからこの名前がついています。また、オリゴ糖には、消化されずに大腸まで届く「難消化性」のオリゴ糖と、砂糖の成分「ショ糖」や牛乳に含まれる「乳糖」のように、消化酵素によって分解されて体のエネルギー源になる「消化性」のオリゴ糖があります。

ガラクトオリゴ糖とは?

では「ガラクトオリゴ糖」とは、どんなオリゴ糖なのでしょうか。ガラクトオリゴ糖は、腸内に棲息している有用菌の代表とされているビフィズス菌を消化管内で増加させることにより、おなかの調子を良好に保つ働きがあります。この働きは、消費者庁により「規格基準型特定保健用食品」として認証がなされています。

ガラクトオリゴ糖の主な成分は「ガラクトシルラクトース」と呼ばれるのですが、この言葉もあまり耳にしたことがないかもしれませんね。実はガラクトシルラクトースというのは赤ちゃんのときの一番の栄養である母乳として授乳中に補給するう天然の栄養成分です。

とても栄養のある成分であり、腸内の細菌を改善したり、ミネラルの吸収を促したり、腸内環境を改善してスムーズなお通じを働きかけるといった機能を持っています。また、ガラクトオリゴ糖は熱に強く、調理しても成分が破壊されないため、様々な料理に利用されています。

さらにガラクトオリゴ糖には複数の生理作用があるのですが、例えば腸内の善玉コレステロールの比率を高めるために、中性脂肪やコレステロールを血液の中から減らすという働きをするということも分かっています。

そしてミネラル類の中でも特に重要な栄養素であるマグネシウムやカルシウムなどの吸収を助ける作用もあるのですがこれらの研究は、日本栄養食糧学会の大会で発表されていて、マウスを使った研究やアレルギーについて調べる研究によって明らかにされました。

こういった様々なメリットと機能を持ったガラクトオリゴ糖は、乳酸菌飲料などをはじめ、さまざまな食品に利用されています。

ガラクトオリゴ糖がもたらす3つの効果とは?

低カロリーで消化吸収されにくい

一般的に、砂糖などの糖質はカロリーが高いこともあり、摂取することで太りやすくなってしまうわけですが、ガラクトオリゴ糖の場合は、その特性から、ほとんど吸収されることなく、大腸へ到達します。

これにより、他の糖質に比べて吸収されるカロリーは、約半分であるといわれています。

ガラクトオリゴ糖のは虫歯を作りにくい

オリゴ糖は、虫歯の原因であるミュータンス菌の養分となりにくく、虫歯を作りにくい「難う蝕性糖質」です。種類によって効果は違い、例えばパラチノースのように、「虫歯を作らない」といものもあります。腸に対する良い影響が注目されているオリゴ糖ですが、もともとは虫歯を作りにくい甘味料として開発されたそうです。

口の中には、たくさんの雑菌が存在しており、朝起きてすぐだと、口の中はバイ菌だらけといわれていますが、その数多くの細菌の中で、虫歯の原因となるのが、ミュータンス菌という細菌です。

ミュータンス菌は糖を養分として増えていく性質から、食べ物や飲み物から摂取する糖が多ければ多いほど、虫歯になりやすくなってしまいます。

このミュータンス菌がプラークという粘着性がある物質を歯につけると同時に酸を発生させ、この酸が原因となって、歯を溶かしてしまうという仕組みから虫歯となってしまうわけですね。ですが、ガラクトオリゴ糖は、このミュータンス菌に養分にされないという特徴を持っているため、虫歯の原因とはならないのです。

ビフィズス菌を腸内で増やす働きがある

ビフィズス菌は、人間の腸の中にたくさん存在している細菌の一種で、腸内環境を酸性にして悪玉菌の数を減らし、腸内の環境だけではなく、体が健康であり続けるために、とても大切な働きをしてくれています。

ビフィズス菌にも色んなな種類があり、種類にもよりますが、下痢や便秘どを防ぐ整腸作用のほか、免疫力を高める、小腸の免疫系を刺激し病原菌の侵入を防ぐ、アトピーや喘息などのアレルギーを抑制する、毒素から腸管を守るなど様々な効果があるとされています。

そのような人間の体にとって欠かせない存在であるビフィズス菌を、増加させる働きがガラクトオリゴ糖にはあるということがわかっています。